そこは雪の止むことのない純白の街。 ようやく辿り着いた安息の地に、無数のきらめきが舞い降りる…
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あらしのよるに
2007-06-01 Fri 08:38

――ヒュォォォォ…

優希:
ふわぁ…すごい雪だねぇ


窓の外を猛烈な勢いで真横に飛んでいく欠片たちを見つめて、優希はうれしそうに言う。

勇気:
雪は雪でも吹雪っつうんだって…


優希:
ほぇ?そうなんだぁ~


勇気:
これじゃあ買い物にも行けねぇ…買い溜めしとくんだったな。


優希:
食べ物、なくなっちゃの?


勇気:
ああ、昨日のスープでこの通りだ。


勇気が戸棚を開放して見せると、確かにすっからかんだった。



 
優希:
ど、どうしよぅ…


勇気:
どうしようもこうしようも、無いものは無いしな…


困り果てて腕組みする勇気。
すると、優希が何かを思いついたらしい。

優希:
ねぇねぇ、友野さんにお願いしたらどうかなぁ?


「友野さん」とは、約1キロ離れた所に住むお隣さんだ。
小高い丘の上に建つ双子の家までは、登ってこなければならない。

勇気:
隣人を遭難させたいなら、それでも構わんが。


優希:
ふぇぇ?!そ、それはダメだよぉ!


勇気:
じゃあムリだな。


優希:
へぅぅ…


こうして助けを求める事を諦めた双子は、昼ごはんを朝ごはんと兼ねて残り物で何とかしたのだが…

勇気:
まあ、当然だが夜に食うものは無い、と。


ソファーに身を投げながら、投げやりに言う勇気。
その様子を見ていた優希は、

優希:
勇気、ちょっと待っててね!
お姉ちゃんが何とかするから!


勇気:
おい!ちょ…姉貴?!


ドタドタと部屋に戻っていく優希を、不安そうに見送る勇気。

勇気:
(姉貴…まさか外に行く気じゃねぇだろうな…)


悪い推測しか浮かんで来ない状況に、焦る。
とその時、リビングのドアが開いた。

優希:
お、おまたせぇ…


勇気:
…………姉貴、それは?


優希:
ほぇ?お菓子だよ?


勇気:
菓子で済まそうって事か。


優希:
(ふるふる)もうちょっと待っててね、作ってきちゃうから~


『何をだ』というツッコミを入れる間もなく、優希はキッチンに消えていった。

勇気:
…すっげぇ不安なんですけど。


心中お察し致します。
それはともかく、十数分後。

優希:
できたよぉ~♪


呼ばれてダイニングに行ってみると、

勇気:
これ、姉貴が作ったのか…?


優希:
うん!


テーブルの上には小さな鍋が1つと、たくさんのお菓子が並べられていた。
鍋の中身は溶かしたチョコレート。

勇気:
ふむ…チョコフォンデュっつー事か。


優希:
これなら、少なくても楽しく食べられるよぉ。


勇気:
…そだな。


こうして二人は甘い香りの立ち込めるダイニングで幸せなひと時を過ごすのだった。

勇気:
メシ食えないはずだった訳だしな。
 

優希:
(こくこく)


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